自動車保険には、記名被保険者のリスクなどや、保険会社の手間のかからない方法に切り替えることで適用される割引制度があります。
これは条件が合致するだけで安くなるので、使わない手はありませんね。
早期割引など期限が設定されているものもあったりしますので、事前に調べておきましょう。
自動車保険の割引制度
安くなる割引には大きく分けて「運転リスクの軽減」と「保険会社のコスト削減」に関わるものの2種類があります。
運転リスクの軽減に関する割引
事故率が低い運転者(主に記名被保険者)のために作られたものです。
事故が少ないということは保険会社としては支払う保険金が少なくて済むので、そういう有料なお客さんを囲い込みたいという狙いもあるようです。
- ゴールド免許
- 走行距離
- 新車
- 長期優良契約
- エコカー・電気自動車
- 安全装置
- 盗難防止(イモビライザー)
- 前年無事故
- 使用目的
- セカンドカー
既に自動車保険に加入している人には聞き慣れた言葉もありますが、ここでもう一度おさらいしておきましょう。
ゴールド免許
文字通り、免許証の色がゴールドの人が割引になるものです。
割引制度の代表格です。
記名被保険者がゴールド免許であれば適用され約15%前後引きで設定されています。
この色の免許証を持っている間は対象となるので、
「免許の更新は3年後だけれど事故をしてしまった」
という場合でも、あと3年はこの割引が使えます。
【参考記事】
走行距離
年間の走行距離によって走る分だけ保険料が割引になります。
スーパーへの買い物だけとか、平日以外の土日しか乗らない人にとっては助かります。
ただし、虚偽申請をしてもバレてしまいますので申告はしっかりとしましょう。
新車
新しいクルマは性能も良く、運転するときも注意しながら運転されると思います。
そういった観点からの割引です。
【参考記事】
長期優良契約者
前契約のノンフリート等級が20等級で事故がなくて使用目的が業務使用ではない契約に対して適用されます。
保険会社によっては26歳または30歳以上の契約の場合に適用されます。
約2%ほどの割引率です。
エコカー・ハイブリッド・電気自動車
「低公害車割引」「電気自動車割引」と呼ばれることもありますが、税制優遇を受けられるような環境に優しいエコカーを自動車保険でも優遇しましょうというものです。
運転者リスクというとあまり関係性は低いと思います。
初度登録からの一定の期間までのクルマが対象となります。
安全装置
エアバッグ、ABS、横滑りなどの安全装置が付いた車に適用される割引です。
最近では、こういった安全装置は標準装備になっている場合が多く、割引を付けなくても保険料試算をした段階で自動的に適用されている場合が多いと思います。
盗難防止装置(イモビライザー)
イモビライザーなどの盗難防止装置が設置されている車の場合に適用される割引です。
車両保険を付ける際には保険会社としても盗難リスクがありますので、防止装置が付いていると優遇されます
前年度無事故
ダイレクト系自動車保険に多いのですが、前年度事故がなければ安くなります。
当然ながら、事故があると適用されなくなってしまいます。
使用目的
仕事で車を使用する「業務使用」、通勤・通学で使用する「通勤通学使用」、近場や土日しか乗らない「レジャー使用」の3つの使用目的があります。
この中で一番安いのは「レジャー」で、次に安いのが「通勤通学」、一番高いのは「業務」です。
車を運転する頻度が低い順番に安くなっています。
【参考記事】
レジャー・通勤通学・業務の使用目的で任意保険で保険料が安くなるケース
セカンドカー
複数所有新規割引とも呼ばれています。
新しく車を購入する際に適用されます。
既に契約している車があった場合に、その自動車保険ノンフリート等級が11等級以上であれば、通常は6等級から始まるところを7等級から始められるお得な制度です。
自分だけでなく、同居の親族まで適用されるのが嬉しいですね。
【参考記事】
保険会社のコスト削減に関する割引
保険会社としては人件費や事務経費などを含めていろいろな費用が掛かります。
そのコストを削減する方法を契約者へ促す目的もあって下記のような割引があります。
- インターネット
- 早期割引
- 証券不発行
- ノンフリート多数
- 新規特割
「手間がかからない分、安くしますよ」という内容ですね。
インターネット割引などは新規契約で10000円などになることもありますので、ダイレクト系自動車保険で契約する場合には是非とも使いたいものですね。
インターネット
これはダイレクト系自動車保険で契約する際に、インターネット経由で申し込みをした場合に適用されるものです。
「普通はネットから申し込むんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、電話や郵送で契約することもあります。
そういった場合には多少なりとも人件費がかかりますよね。
そういった経費をカットできるとうことで、インターネット割引を付けているんですね。
それにしても10000円は大きいですよね。
【参考記事】
早期割引
満期日の90日前までなど、保険会社が決めている日までに契約をすることで保険料の割引があります。
新規契約はもちろん継続契約でも適用されるケースがあります。
保険会社の囲い込み戦略の一環ですね。
あとは、保険開始日からすぐ事故をしてしまった場合でも対応してもらえる利点もあります。
【関連記事】
証券不発行
証券を発行しないことで、印刷と郵送コストを削減できるので保険料が安くなるというものです。
「e証券」や「eco証券」など保険会社によって呼ばれ方は様々ですが、ウェブ上から補償内容等は確認ができて、印刷することで紙ベースで持っておくことは可能です。
【関連記事】
自動車保険を安くするには証券不発行割引を利用
ノンフリート多数
「ペアフリート」、「プチフリーと」、「ミニフリート」などと呼ばれるもので、複数の車両を1つの証券で契約する場合に割引になります。
2台以上、3台以上、5台以上でそれぞれ分かれていて、台数が多い方が保険料の割引率が大きくなります。
複数台の車を所有している場合には、まとめておくと満期管理も楽なのでおすすめです。
【関連記事】
ノンフリート多数割引(ペアフリート・プチフリート・ミニフリートなど)について
新規特割
他社から乗り換えや、車を新規で購入した際に1年目だけ割引が適用されるものです。
年払いでは割引になりますが、月払いでは割増になるので注意が必要です。
AIUなどで使われています。
【参考記事】
自動車保険では使える割引は使わないと損
補償内容は同じなのに、自分の条件が合うだけで保険料が安くなるということで、これらは使わないと損です。
特にインターネット割引や早期割引、ノンフリート多数割引などは知っているだけで安くできるのでおすすめの方法です。
種類によっては15%~1%くらいまでの差がありますが、これが積もっていくと大きな差になります。
15%+2%+1%+2% = 20%
という具合に、4つの割引を組み合わせると20%も安くなります。
これが家族で2台、3台と車を所有している場合には、差額も大きくなります。
仮に保険料10万円だと20%割引が効いたとすると8万円になります。
それが3台あれば6万円の差額です。
しかも仮に3年間この状態が続くとなると、9万円も差がでてしまい、家族でちょっとした旅行にいけるくらい損をしてしまうことになります。
自分自身が置かれている状況と自動車保険の割引制度が合致する保険会社を探すためには、インターネットによる一括見積もりを取ってみることが一番把握しやすいのでおすすめです。