近年、自動車ディーラーから自動車保険の加入を勧められるケースが増えてきました。
ディーラーはほぼ100%の確率で損害保険の代理店をやっています。
一昔前まではそれほど熱心に勧めては来なくて、「うちでもやってますので、よかったら」という感じだったのですが、最近では車を購入してくれた人や車検が近いユーザへかなり強めの営業を掛けているようです。
そこで出てくる疑問としては
「ディーラーで車の保険に入っても大丈夫なのだろうか?」
ということですよね。
こんにちは、当サイトを運営しています葉山マナブです。
自動車保険販売歴12年間のプロの目線から、あなたの疑問にお答えしたいと思います。
結論としては、「自動車ディーラーに任せるべきではない」のです。
保険は自分で探した方が、後々面倒な事にならずに済みます。
以下で、詳しく説明していきますね。
(この記事は2018年5月22日に更新されました)
自動車保険を取り扱っている自動車ディーラー一覧
では、実際にどのディーラーが自動車保険を取り扱っているのでしょうか?
実は日本のディーラーのほとんどが自動車保険を取り扱っています。
- トヨタ
- ホンダ
- 日産
- マツダ
- スバル
- スズキ
- 三菱
などです。
以上は国内メーカーですが、他にも外車のディーラーも自動車保険を取り扱っていたりしますね。
トヨタのディーラーで入れる自動車保険
トヨタで加入できる任意保険としては3つの保険があります。
- コンビにプラン
- まとめてバリュープラン
- カップるプラン
以上の3種類になります。
引き受けている保険会社はトヨタの関連であるあいおいニッセイ同和損害保険ですね。
それぞれ特徴があるトヨタディーラー独自のプランになっているので、詳しくはこちらからご覧ください
ホンダディーラーで入れる自動車保険
ホンダディーラーでは『Honda自動車保険あんしんプラン』という独自の保険に加入することができます。
これはホンダ車だと手厚い補償が受けられます。
また『Honda自動車保険あんしんプラン』を引き受けている保険会社は、東京海上日動、損保ジャパン日本興亜、三井住友海上のメガ損保3社になります。
詳しくはこちらから
日産ディーラーで加入できる自動車保険
日産のディーラーで加入できる独自の自動車保険としては『日産カーライフ保険プラン』というものがあります。
この保険は累計1400万件というかなりたくさんの契約件数を誇る自動車保険で、人気度が伺えます。
引き受けている保険会社は東京海上日動、損保ジャパン日本興亜、三井住友海上のメガ損保3社です。
通常の保証に加えて、ちょっとしたキズなどでは等級が下がらなくても済むような内容になっています。
詳しくはこちらから
マツダディーラーで加入できる自動車保険
マツダのディーラーでは「スカイプラス」という自動車保険に加入することができます。
引受保険会社は東京海上日動、損保ジャパン日本興亜、三井住友海上のこちらも3社です。
マツダ独自の補償としては事故の修理代を5万円まで補償してくれます。
少額の事故なら等級が下がらないように工夫されています。
詳しくはこちらから
スバルディーラーの自動車保険
スバルのディーラーでも独自の自動車保険に加入することができます。
取扱保険会社は損保ジャパン日本興亜の「Theクルマの保険」です。
これにスバルのオリジナル補償が付いているんですね。
例えば、3万円までの修理代は自動車保険を使わずに修理できることなどです。
補償内容は充実しています。
詳しくはこちらから
ディーラーで自動車保険に加入するメリット
ディーラーで加入するメリットはいろいろとあって、
- 車のことをトータルで相談できる
- 事故の際にうまく保険を活用してくれる
- メーカーによっては付帯サービスがある
などです。
一番のメリットは保険会社への対応と修理工場への対応が一箇所で完結することではないでしょうか?
車のことをトータルで相談できる
車に関すること、例えば保険料を含めた車の費用のことなども相談できます。
当然、自動車に関する知識が豊富なので、
「こういった場合はいくらくらいで修理できますので車両保険は必要ありませんよ」
とか、
「こういう理由で修理代が○○万円になるケースがあるので車両保険は必要ですよ」
など、具体的な金額を挙げて提案してもらえます。
また、車検のとき必要となる自賠責保険も車検費用に含めて請求してもらえるので手間が省けます。
事故の際に保険をうまく活用してくれる
自分が車を購入してその後も点検などでお世話になっていると、事故の際に融通を効かせてもらえるかもしれません。
もちろん、ディーラーや担当者によるとは思いますが、代車費用が必要な場合も出してもらえたりするかもしれません。
これはメーカーによって親切で台車を無料で出してもらえるところと、絶対に出してもらえないところがあります。
また、保険の範囲内でうまく修理金額を抑えてもらえる場合もあります。
このあたりは、どれくらいディーラーと懇意にしているかによって変わりますし、ケースバイケースです。
メーカーによっては付帯サービスがある
自動車メーカーと保険会社が独自に提携をして付帯サービスを提供しているケースがあります。
ロードサービスは自動車保険に標準で付いていますが、他にも
- 飛び石によるフロントガラスの修理が年一回無料
- パンク修理が年一回無料
- 落書きの修理が年一回無料
などのサービスを追加でやってくれる保険会社もあります。
例えば、飛び石や落書きで車両保険を使うと1等級ダウンですし、パンクに関しては自動車保険の対象外になってします。
こういった事故はけっこうありますので、ディーラーで加入する際の検討材料にしてみてくださいね。
ディーラーで加入するデメリット
ディーラーで自動車保険に加入する場合のデメリットとしては
- 担当者が数年単位で変わる
- 他のメーカーへ乗り換えたときの対応が心配
- 自動車以外の保険を任せにくい
などが考えられます。
やはり、「餅は餅屋」ではありませんが、保険のプロ代理店には劣る部分はどうしても出てきます。
担当者が変わる
ディーラーで保険に加入する場合は、営業担当者を通して入ることが多いと思います。
ディーラーは各店舗への移動や配置換えなどがあり、担当者が変更になってしまうこともあります。
そうなると、加入内容がわからなくなったり、言った言わないの議論になるケースも考えられます。
加入内容に関しては営業担当者へ任せっきりにしないで、自分でもしっかりと把握しておくことが重要になってきます。
他車メーカーへ乗り換えた場合の対応が心配
一番気になるのはこの点だと思います。
例えば、車を購入した自動車メーカーA社のディーラーで自動車保険に加入していたけれど、B社に乗り換えてしまった場合を想像してみてください。
車のお付き合いはなくなっているのに、保険の更新と事故の対応はお願いしないといけなくなってしまいます。
こちらとしても「解約します」とも「事故があったので対応お願いします」とも言い難いです。
一方のディーラー側としても、他社に逃げられたお客さんに対して親切な対応してもらえるか疑問ですし、微妙な心境だと思います。
特に万一の事故の際には気まずい思いをしたくないものですね。
自動車保険以外の保険を任せにくい
ディーラーにもよりますが、損害保険のうち自動車保険のみを取り扱っているところもあります。
保険専門の部署があって、生命保険を含めてトータルで扱っているところもありますが、自動車保険をメインでやているところが多いと思います。
やはり、他の保険もまとめて任せたいと思った時に、車の保険しか取り扱いがないとなると少々不便にはなってしまいますね。
ここはディーラーに自動車保険を含めて、車のことをトータルで任せるか、それともプロ代理店で保険のことをトータルで任せるかの判断になります。
自動車保険はディーラーに任せない方が良い
結論としては、冒頭にも申し上げた通り、自動車ディーラーに任せない方がいいです。
万一の事故の際には、お互いに気持ちよく対応できる方がいいですよね。
自動車メーカーを変えたときのリスクや、担当者の保険の知識などを考慮すると、プロの保険代理店もしくはダイレクト自動車保険などで自分で探しましょう。
あなたに取って条件も良くて最安値の保険会社はきっと見つかります。
ディーラーに頼らずとも、一括見積もりなどを利用して、あなたが自由にできる自動車保険に加入しましょう。