ノンフリートの自動車保険で前年度に事故があった場合、通常であれば割引等級が3つ下がって、しかも事故有の割引率になってしまいます。
「自動車保険のノンフリート割引等級制度とはどのようなものか?」でお伝えしていますが、非常に厳しい内容となっています。
元に戻るまで3年間掛かるので、3年合計で何十万も保険料が高くなるというのは当たり前になっています。
事故を隠して他社へ切り替えた場合
そこでたまに聞かれることですが、「保険会社を替えて更新したら、わからないんじゃないの?」と言われます。
例えば、12等級の人が保険期間中に事故をしてしまって、更新時に3つ下がって9等級に下がるとします。
それが嫌なので更新のタイミングでA社からB社へ乗り換え12等級のまま乗り切ろうということです。
保険会社はそれぞれ独立した組織なので、前年度の事故は申告しなければわからないだろうという浅はかな考えから、このように考えてしまうんですね。
ノンフリート等級は厳格に管理されている
結論から言いますと、上記のようなことは通りません。
モラル的にというよりは、損害保険業界全体で自動車保険のノンフリート等級は間違いがないように厳格に管理されています。
上記の場合、仮にB社で契約出来たとしても、後日、「これは等級の間違いではありませんか?」という確認が必ず来ます。
損保業界全体で契約者名、被保険者名、車台番号などを管理し、間違いがないか常にチェックされているのです。
「間違いじゃありませんか?」と優しく聞かれますが、「ホントは偽ってるんじゃないの?」というニュアンスです。
割引等級が6等級以下のデメリット等級やこういった事故有で等級が下がる場合などは特に厳しく見られています。
申告をしなかったのが発覚した場合の手続き
これは虚偽申告で契約を破棄されても文句は言えないかもしれませんが、大抵の場合は「等級訂正」という処理をします。
つまり、事故なし12等級で継続したけれど、本当は事故有の9等級だったんだから、それに訂正してくださいということです。
当然、両者の保険料は差額が発生しますから、差額分を追加で支払って訂正してもらうことになります。
この手続をしないと正しくない契約ということで、補償は有効ではありません。
この間に万一事故があれば、訂正して適正な自動車保険にしてから対応してもらわなければなりません。
自動車保険の告知事項は正確に
当たり前のことですが、自動車保険に限らず、保険の告知はしっかりとしておきましょう。
虚偽の報告であっても失念していた場合でも訂正しないといけないのは同じです。
しかも、保険会社や代理店からの信用もなくなってしまいます。
通販型の自動車保険会社では特に事故があった人には厳しいと聞きます。
それでもやっぱり伝えるべきことは正直に伝えて、気持よく契約をしたいものです。