個人の自動車保険には「割引等級」というものが設定されています。

これは事故がなかった人は毎年割引等級が上がっていき、保険料が安くなるものです。

無事故だった人は安くしてあげようというものですね。

 

自動車保険の等級制度の仕組み

最初は6等級から始まり、何もなければこれが7等級、8等級と毎年上がっていきます。

最高は20等級というものになりますが、これ以上は上がりません。

 

無事故で順調に行けば保険料はどんどん安くなっていきます。

(ただし、保険料改定などで高くなる場合もあります)

019065

 

 

しかしながら、事故があるとこの等級が3つ下がります。

事故があった人はペナルティとして掛け金が高くしようというものです。

 

例えば、割引等級が17の人が一回事故をすると14に下がってしまいます。
同じ年にもう一度事故をしてしまうと11になります。

 

一年で1つずつしか上がらないのですが、事故をして保険を使ってしまうと3つ下がります。

他にも、飛び石やイタズラなどの場合、いわゆる無過失の出来事で保険を使ったとしても1つ等級が下がりま

す。

 

2012年の等級制度の大改訂

2012年10月から自動車保険の等級制度が大きく改定されました。

これは本当に大きなことで、ドライバーにとってはかなり厳しい制度改定となっています。

それまでの制度では、事故をしても等級が3つ下がるだけでした。

 

しかし、今回の制度では等級が3つ下がった上に、さらに事故をした人の「事故有割引」と「無事故割引」とに分かれます。

 

等級によっても違いますが約20%くらいの差が出ます。

 

同じ等級の人でも単純に事故無しの人が50%の割引だとすると、事故があった人は30%の割引になるということです。

 

具体的な金額で言うと、基本の保険料が10万円の契約の場合、事故無しの人は5万円、事故有の人は7万円の保険料になります。

 

そして、事故があった人は事故有の割引率を3年間引き継ぐことになりますので、単純な計算で行くと、2万円の差額が3年間で合計6万円も多くの保険料を支払わなければならなくなってしまいます。

 

これくらいの保険料の差ならさほどでもないのですが、これが車両保険付きの契約などになるともっと大きな差額となるのでバカになりません。

 

余談ですが、この等級制度の改定があって以降、保険会社の収益は改善され、保険料が下がる傾向にあります。

 

毎年値上がりしていた自動車保険料もようやく落ち着いてきたので、私達ユーザーとしても一安心ですよね。

事故の際は必ず担当者に相談を

少額の損害で保険を使ってしまうと損になるケースもあります。

 

保険を使うかどうか迷ったときには保険会社や代理店担当者に相談して、使うのと使わないのとどちらが得かを話し合った方が良いでしょう。

 

そうした割引等級のなどの観点からも自動車保険は無駄のない加入をする必要があります。必要な補償を見極めた上で、一括見積もりなどで比較し、保険に入りましょう