約10年くらい前になると思いますが、自動車保険や生命保険などで不払い問題が持ち上がった時期がありました。
大手保険会社を中心に新聞紙上をかなり賑わせたと思います。
自動車保険の不払い問題
生命保険会社の場合は少し違いましたが、自動車保険の場合は支払い漏れによる不払いが多かったと記憶しています。
意図的にやっていたというよりは、事故担当者の確認ミスの側面が大きかったと思います。
自動車保険は保険会社にとっては主力商品になっているので、各社しのぎを削っていました。
ある会社が新しい特約を出すと、翌月には他社が真似をして同様の特約を出してくるといった状態でした。
現在もそれは同じです。
そのため特約もたくさんあったので、支払い忘れることが多かったというのが結論です。
最初、大手損保会社がやり玉に挙げられましたが、各社が独自に調査して金融庁にも報告されましたが、どの会社でも大なり小なりありました。
大手は規模が大きいため必然的に件数が大きく何万件となっていましたが、小さなところでもありました。
当時は遡って不払いだった分を調査して支払われていきました。
ただ、数年前にも某大手保険会社でも再び不払い問題が新聞に取り上げられ、それは不払いを上司の指示された部下が内部告発したものでした。
自動車保険不払い問題からの対策
この問題以降、いくつかの対策が取られました。
- 特約の簡略化
- 契約者への加入内容をわかりやすくする
他にもあるかもしれませんが、大きいのはこの2つではないかと思います。
特約の簡略化
元々の原因が複雑化した特約だったので、これをできるだけ簡素化されました。
契約者も保険の担当者もわかりやすい形に変更されていきました。
現在は、必要なものに限定されていると思います。
契約内容をわかりやすくする
もう一つの原因に、契約者と保険会社の情報の差が挙げられます。
とにかく保険は複雑でわかりにくいものです。
そこで、知識の差を縮めるために、パンフレットや重要事項の説明がわかりやすいものへと作り変えられていきました。
現在では、わかりやすい言葉とイラストなどが使われていて、以前よりもかなりわかりやすいものになっているはずです。
不払い問題などがあるのは大変残念なことですが、こういった問題が起こるたびに改良されて良い方向に向いていくのは契約者にとってはありがたいことかもしれません。
いろんな業界で不祥事はありますが、それも良くなるために通過点なのかもしれませんね。