車両保険を付ける際に付帯できる特約をご紹介したいと思います。
これらは自動車保険の車両保険に付けられる「孫特約」と呼ばれるもので、車両補償を付けていないと付帯できませんので注意しましょう。
車両保険に付けられる特約
付随する特約としては以下のものです。
- 代車費用
- 全損時諸費用
- 事故時付随費用
- 地震・噴火・津波危険車両全損時一時金
- 車両新価保険
- 車両保険無過失事故
- 車両超過修理費用
保険会社によって特約の名前が違っていたり、ロードサービスに付いていたりと各社様々ですので、ここでは主なものだけを挙げてみました。
代車費用
事故で自分の車を修理する場合に必要なレンタカーなどの代車費用を補償する特約です。
これは車両保険を使うことが前提となっていますので、修理するけど保険は使わないというケースでは支払われません。
定額型と実損型の2タイプがあります。
定額型は1日5000円・7000円・10,000円など決まった金額が支払われるものでい、実損型は5000円、7000円、10,000円など設定された範囲内でかかった実費を補償するものです。
全損時諸費用
車両保険を掛けていて、契約の車が全損になった場合に、次の車を購入する諸経費の補償をしてもらえるものです。
全損とは
- 修理ができない
- 修理金額が車両価格を上回る
- 盗難に遭い発見されない
このようなケースになります。
新車購入諸経費だけではなく、廃車費用を補償してくれる保険会社もあります。
また、車両保険金額の10%を限度にしていたり、20万円を限度としているところあり、保険会社によって対応が異なりますので、確認が必要です。
事故時付随費用
事故に遭って自力走行ができなくなった際に、公共機関やタクシーを使って帰宅する費用や宿泊費用などを補償する特約です。
それに付随するキャンセル費用なども対象になります。
これを特約化している保険会社もありますが、ダイレクト通販自動車保険を中心として自動付帯されているロードサービスに含まれているところも増えてきました。
地震・噴火・津波危険車両全損時一時金
通常、地震・噴火・津波で起こった車両損害に関しては免責事項となっていて支払われません。
しかし、この特約を付けていると50万円または車両価格のどちらか低い方の金額を一時金として受け取ることができます。
東日本大震災以降に販売されるようになった特約です。
【参考記事】
車両新価保険
例えば、新車価格300万円の車でも年数が経てば価値が下がっていきます。
仮に2年後の車両価格が250万円だった場合は、当然250万円までしか支払われません。
そんな時に新車を買い直す費用まで支払ってもらえるのが「新価保険特約」です。
- 修理できない場合
- 「修理費用が車両保険金額を超える」または「修理費用が協定新価保険金額の50%以上となる場合
契約時に300万円で価格協定しておけば、上記の状態になったら300万円を支払ってもらえるので、もう一度新車を購入することができます。
【参考記事】
車両保険無過失事故
信号待ちで止まっている時に後ろから追突されたような事故で、自分にまったく過失がない場合に、車両保険を使っても等級が下がらずに継続できる特約です。
こちらが悪くないのであれば相手の保険から修理代などを支払ってもらえるのですが、万一相手が自動車保険に加入していなくて支払い能力がなければ泣き寝入りするしかありません。
そんなときは自分の車両保険を使うしかないのですが、この特約を付けていれば保険を使っていないのと同じ状態で割引等級もそのままという嬉しいものです。
車両超過修理費用
対物賠償に「対物超過修理費用」という特約がありますが、それの車両保険バージョンです。
事故で自分の車を修理しようとする際に、車両価格を超えてしまったようなケースで使うことができます。
例えば、車両価格30万円の車で修理代が50万円かかってしまうような場合、通常は「全損」扱いになるので30万円しか支払われません。
しかし、修理することを前提として車両価格を超えても差額を支払ってもらえるものです。
50万円または30万円を限度としています。
代理店販売型自動車保険会社で一部取り扱いがあります。
車両保険の特約のまとめ
以上が付帯できる特約の概要となっています。
詳細は別途ページを設けていますのでそちらを御覧ください。
こういった特約では何を付けて何を切り捨てるかという選択になります。
万一の事故の際にはどれも付けておいて損はないものばかりですが、付帯した分の保険料は支払っていかなければいけませんよね。
例えば、いつもお願いしている車屋さんで代車を無料で提供してもらえるということがわかっていれば、代車費用特約はおそらく不要でしょう。
また、1年前に購入したばかりの新車であれば新価特約を付けておいた方がいいかもしれません。
このように、車両保険の特約でもどれを付けてどれを外すかを選んでいきましょう。