自動車保険のCMで『一事故一担当者制』という言葉を耳にすることが多いと思います。
一般の人からすると「当たり前じゃないの?」と思われるかもしれませんが、保険業界としては当たり前ではありません。
ここではこの制度がどれほどメリットがあるかをご紹介したいと思います。
自動車保険での一事故一担当者制のメリットについて
このお話をする前に、これまでの保険業界でどのような制度だったのかをお話しする必要があります。
一事故複数担当者制とは?
業界として当たり前だったのが、「一事故複数担当者制」というもので、現在も大手保険会社などはこの方式をとっています。
これは一つの事故について、複数の担当者が付くものです。
具体的には、車両保険、対人賠償、対物賠償など補償ごとに担当者が付いてくれます。
たくさんの人が関わってくれるとなると心強い気もしますが、円満解決には必ずではありませんが障害になることがあります。
それぞれの補償に担当が付くということは、事故が起こった際に、別々の人に話をしないといけません。
例えば、対人賠償の担当者と話をしていて
「そいそう、私の車の修理の件ですが・・・」
と話し始めると
「その件は車両保険の方で対応いたしますので、そちらとお話ししてもらえますか?」
と言われてしまいます。
3人の担当者がいれば、何度も同じ話をしないといけません。
これは事故の相手に対しても同じです。
自分が被害者だったと想像してみてください。
こちらは被害者なのに、何度も同じ話をしないといけないわけです。
イライラしてしまいますよね。
そんな感じで、円満解決には障害になるケースが出てくるわけです。
一事故一担当者制なら
これが、担当者が一人ならその人に話をすればいいわけです。
話はよりスムーズに進むので、自分も被害者もストレスが少なくて済みますよね。
万一の事故の際には、この違いは想像以上にメリットがあります。
主に外資系保険会社や通販型自動車保険会社が行っているもので、人件費も少なく済みますので、結果的に保険料が安く設定できるということです。
一事故一担当者制はレベルの高い担当者しかできない
この制度を導入するには自動車保険においてすべて把握している担当者が必要となります。
これはかなり高いスキルが必要となります。
人によって違いますが、相対的に示談交渉のレベルも高いものではないかなと思います。
すべての保険会社がこの制度を導入できないのはこういった事情があります。
いずれにしても、自動車保険で一事故一担当者制は大きなメリットがありますので、おすすめの制度です。参考にしてくださいね。