自動車保険の運転する人の年齢条件を設定することで保険料は安くなります。
近年、自動車保険は「リスク細分型」というものになっているので、もはや21歳以上26歳以上と設定することは当たり前になっています。
しかし、意図的ではないにしてもこれを間違ってしまった場合にはどうなってしまうのでしょうか?
年齢条件を間違えてしまうケース
自動車保険を契約または更新する際に、年齢条件を間違えてしまうケースとしては
- 子供が運転するようになっていたのに報告していなかった
- 自分以外の運転者の年齢を間違えていた
- たまたま想定していない人が運転することになった
といったことが挙げられます。
やはり、うっかりミスが多いと思います。
子供が運転するようになっていたのに報告していなかった
よくあるパターンですが、子供が免許を取ったのにもかからわず、年齢条件を変更していなかったケースです。
子供が18歳になって免許を取って、当面は自宅の車で練習をするのであれば「全年令」で契約して置かなければなりません。
親しか乗らないからと言って30歳以上限定にしておくと補償ができないので注意しておきましょう。
自分以外の運転者の年齢を間違えていた
例えば、自分は32歳だから30歳以上限定で契約していたものの、奥さんがまだ29歳なのを忘れているケースです。
まれに、記名保険者の年齢に合わせていれば他の運転者は自動的に補償できると思い込んでいる方もいらっしゃいますので、そこは再確認しておきましょう。
たまたま想定していない他人が運転した
例えば、友人とスキーに出掛けたときに、自分は疲れたから友人に運転を代わってもらったとします。
自分は26歳で運転者の条件も26歳以上にしていました。
同級生の友人のことだから大丈夫と思っていたけれど、実はまだ誕生日を迎えておらず満25歳だった場合などです。
年齢条件は満年齢で判断されますので、この場合は補償対象外となってしまいます。
年齢条件を下回った場合の救済措置
年齢条件間違いがあったら通常は補償されません。
しかしながら、これに関してだけは救済措置があり、保険金が支払われます。
「保険金だけ」と申し上げたのには理由があります。
それは、保険金が減額されて支払われるケースがあるのです。
保険会社によって違いますが、例えば、30歳以上限定で契約していて28歳の人が運転して事故を起こした場合。
実際に自動車保険から支払われる保険金の80%までは保険で支払いますというものです。
この場合、残りの20%は事故負担してねといいうことです。
本来なら100万円まるまる保険会社から支払われるところを80%の80万円は支払われますが、残り20万円は自腹を切ることになります。
20万円で済めば良いですが、1000万円の損害金額だったら200万円自腹になりますので大変です。
しかも、この場合は示談交渉をしてもらえませんので、自分で相手と交渉しなければなりません。
この理由としては、100%保険会社が支払うということであれば、仮に交渉に失敗しても保険会社の責任で支払ってくれます。
しかし、保険会社が80%しか支払わない、支払えない場合には、残りの20%は契約者が交渉してもっと低い金額にできる可能性がありますよね。
ひょっとしたら、保険会社より良い交渉で支払金額を下げることができる可能性があるのです。
契約者の利益を損なわないために、示談交渉ができないということなのです。
普通の人は示談交渉を日常生活ですることはまずないので、一番困るのは示談交渉をしてもらえないことです。
特に人身事故で大怪我を追わせてしまったケースなどではなおさらどうして良いかわからないと思います。
保険会社はアドバイスしてくれるとは思いますが、実際には相手と話をしてくれません。
この救済措置は保険期間中に一回だけ使えます。
年齢条件を間違えてもこのような措置はあるのですが、デメリットもありますので保険はきっちりと掛けておきましょう。