車の任意保険に加入していて、大企業で勤務されている場合などには、団体契約で加入されているケースが多いと思います。
これは給与天引きになり、保険料も10%や20%といった割引が適用されるのでとても有利なものです。
私自身も、以前勤務したいた会社で15%割引を受けていましたから、どこで加入するよりも安かったと思います。
自動車保険の団体割引の落とし穴
大きく安くなる上に、保険料は給与天引きになるので手間がかからない点など有利な点が多い団体契約ですが、気をつけておきたい点があります。
これは私が退職時に経験したことです。
私は会社を退職した数カ月後、ふと気になったことがありました。
「そういえば、会社の給料がなくなったので自動車保険はどうなっているのだろう?」
保険料は月払いにしていたので、毎月の給料から決まった金額が引き落とされていました。
在職中は給料が支払われているので問題ないのですが、給料がなくなった後も何の連絡もありませんでした。
その保険は会社の関連会社の保険代理店が取り扱っていましたから、そこへ電話して確認してみることにしました。
私 : 「会社を退職したのですが、この自動車保険はどうなっていますか?」
担当者 : 「ちょっと確認しますね・・・この保険切れてますね・・・。」
私 : 「ちょっと待って下さい!切れてるってどういうことですか?!何の連絡もなしに切れてましたはないでしょ!20等級なんですよ!」
担当者 : 「確認します。折り返します。」
30分後電話がありました。
担当者 : 「なんとかしますので、保険料◯◯円、午前中に振り込んでもらえますか?」
私 : 「わかりました」
私はこのあとすぐにお金を振り込み、保険は継続されました。
等級も20等級のままでした。
しかし、何とかなったのはノンフリート等級だけだったと思います。
給与天引きが途切れて、私がお金を振り込むまでに事故があっても補償されなかったと思います。
つまり、私は数ヶ月の間、保険に入っていると思っていましたが、自賠責保険以外の補償は何もないまま毎日車に乗っていたことになります。
これは私が後に損害保険の仕事をして初めてわかったことです。
今思い出しても鳥肌が立ちます。
団体契約は退職時期に注意しましょう
たぶん、親切な会社であれば退職する時期に「自動車保険の手続きをしておいてね」と言ってくれるとは思いますが、私の場合は誰も言ってくれませんでした。
通常、口座振替不能があれば保険会社からハガキなどで連絡があるはずですが、おそらく団体契約だったため私まで連絡が来なかったのではないかと推測しています。
保険は契約行為なので、こういったケースでは契約者の通知義務漏れということになり、こちらに非があることになってしまいます。
車の任意保険の団体契約では退職するときに注意が必要ですね。