自動車保険には「1等級ダウン事故」というものがあります。
通常、事故で保険を使うとノンフリート等級割引は3等級ダウンします。
そして、事故有の割引率を3年間引き継ぐことになります。
ノンフリート等級の1等級ダウン事故とは
しかし、自分に非がない原因で保険を使った場合に3等級も下がるというのは理不尽な感じがします。
そのようなケースでは3等級下がらずに1等級だけ下がって、事故有の割引率も1年だけ適用されるものが「1等級ダウン事故」と呼ばれています。
- 盗難
- 火災・爆発
- 台風・洪水・高潮・竜巻などの自然災害
- 飛来物との衝突(飛び石など)
- いたずら・落書き
- その他の偶然な事故
こういった原因で起こったものに関しては一つだけ下がります。
これらの他にも「ノーカウント事故」というのがあります。
1等級事故は損害が多くなる可能性があるのと、頻度が高そうな物が該当していると思われます。
盗難やいたずらなどが良くある場所もあります。
海水面より低い地域など、自然災害が起こりやすい地域などもあります。
そういったことが加味されているのでしょうね。
1等級ダウンなら使ったほうが良い?
上記で挙げた事故は車両保険に関するものです。
基本的に車両保険を使うと1つまたは3つの等級が下がると認識しておいた方が良いでしょう。
ここで疑問が出てくるのですが、「保険は使った方がいいのか?」というものです。
結論から言うと、等級や修理代がどれくらいかかるかの状況次第です。
例えば、1等級下がったとしても、翌年度上がる保険料が使わなかった場合より5万円高くなるとして、修理代が10万円だったとすると、
修理代 10万円 ― 差額保険料 5万円 = 5万円
となり、保険を使ったとしても修理代のほうが大きいので使った方が得ということになります。
もう一つ例を挙げてみます。
修理代が10万円だったとして、翌年度上がる掛け金が12万円だった場合、
修理代 10万円 ― 差額保険料 12万円 = ―2万円
ということになります。
この場合、使わない方が得という計算になります。
自動車に限らず事故においては、1件1件状況が違います。
その都度、担当者と相談しましょう。
保険会社を替える時には申告しましょう
1等級ダウン事故があったあとに保険会社を他社へ乗り換える場合には、必ず事故があったことを申告する必要があります。
自動車保険には厳密な等級制度のルールがあり、事故で保険を使用した場合にもその情報は共有されてしまいます。
仮に隠して他社へ行ったとしても1ヶ月以内くらいにわかってしまって、等級訂正という手続きをしないといけないので結局同じことになります。
しかも「事故を隠して契約した」という悪いイメージを持たれてしまうので注意しましょう。
以上が、1等級ダウン事故についてのお話でした。