自動車保険はノンフリート等級制度というものがあり、事故がない優良な人は保険料が安くなり、事故が多い人は保険料が高くなるような制度です。
6等級からはじまり、1年間事故がなければ1つずつ上がっていくものなので、若い人がいきなり一番上の等級に行くことはありません。
しかし、自分の割引等級を他人へ引き継ぐことができます。
ノンフリート等級を引継げる人の条件
他人へ等級を引き継げると言っても、誰にでも渡せるものではありません。
もし、誰にでも等級を渡せることになると、この制度自体が意味のないものになってしまいます。
そんなことができたら、今の時代ならヤフオクなどで売買されてしまうかもしれません(笑)。
引き継ぎが出来る人は
- 被保険者本人
- 被保険者の配偶者
- 「1」または「2」の同居の親族
となります。
自動車保険でよく使われる「別居の未婚の子」や「別居の親族」などは対象とならないので注意が必要です。
実際に私自身も22歳で初めて自分の車を所有したのでのですが、いきなり17等級から自動車保険を始めることができ、同じ年の友人よりも安くで契約することができました。
父親が無事故で育ててきたノンフリート等級を譲ってもらったからなんですね。
若い頃は何も知らなかったので当然のように思っていたのですが、今から思うととてもありがたいことですね。
私も父と同様、無事故で来ているので、20等級です。
引き継ぎの際に気をつけたいポイント
気をつける点は既に挙げた、別居の未婚の場合などですが、もう一つ気をつけたい点があります。
それは、デメリット等級は引き継がないといけないということです。
6~20等級は「メリット等級」と呼ばれて優良なのですが、1~5等級の人は必ず過去に事故を起こした経験がある人ということで割引率も低いか割増になっていて、これを「デメリット等級」と呼ばれます。
この「デメリット等級」の場合、他人のメリット等級を引き継ぐことができません。
業界用語では「デメ逃れ」と言われるもので、デメリット等級をメリット等級に変えるために、保険会社を変えて新規で契約をしたり、同居の親族から等級を譲ってもらうという事をする人がいるのですが、これは通りません。
もし、どうしても等級を引き継ぎたい場合には、無事故でメリット等級まで進んでから、同居の親族から譲ってもらうというのが良いと思います。
ノンフリート等級は非常に厳格な制度ですので、ルール通りに運用されていて、例外の極めて少ないものです。
等級引き継ぎの際には自己判断せず、保険会社や代理店の担当者へ確認しながら進めてくださいね。